【Vol.5】0.01ミクロンのウルトラフィルターへ 進化するSchatzのAdBlue
アドブルーはSCRシステムを通じて排ガス浄化を担う液体であり、その品質は車両の性能や寿命に大きく影響します。
特に油分や微細な不純物は、インジェクター詰まりや触媒の劣化、センサー異常など、さまざまな不具合を引き起こす原因となるため、製造段階でどれだけ徹底的に取り除けるかが重要です。
現在、国際規格 ISO 22241 では、最終排出フィルターとして0.5ミクロンを使用すれば十分とされています。
しかし、Schatzではこの基準を“最低ライン”と捉えています。
なぜなら、不具合の原因となる粒子の多くはさらに小さく、世界標準のフィルターでは取り切れない可能性があるからです。
私たちは「1台でもSCR詰まりによる故障を低減したい」という強い想いのもと、製造・充填・給液までを一貫して行うOne Stop Operationの強みを活かし、製造品質をさらに高める取り組みを続けてきました。
そして来春、SchatzのAdBlueは新たな進化を迎えます。
従来の0.5ミクロンフィルターに代えて、最終排出工程に0.01ミクロンのウルトラフィルターを導入します。
これは世界基準の50倍にあたる精度で、ウイルスレベルに迫る極微粒子まで捕捉できる超微細フィルターです。
このフィルターを通過させることで、油分や微小不純物、SCRシステムの詰まりにつながる超微粒子を、これまで以上に確実に取り除くことができます。
その結果として、車両トラブルのリスク低減、SCRシステムの健全性維持、長期的なメンテナンスコストの削減など、ユーザーにとって大きなメリットが期待できます。
「安心して使えるアドブルー」としての価値を、より確かなものにする取り組みです。
今回のウルトラフィルター導入は、単なる設備更新ではありません。
Schatzが大切にしている“見えない部分の品質”を磨き続ける姿勢の象徴です。
世界標準に合わせるのではなく、車両にとって最適な品質とは何かを追求する。
その想いこそが、今回の進化を後押ししました。
これからもSchatzは、お客様の車両稼働率を守り、安心して長く使い続けられるアドブルーづくりのために、品質向上への挑戦を続けてまいります。